ゆるっとドイツ滞在記

ドイツでの生活や日常の小ネタをゆるっとお届けします。

ドイツのクリスマス文化

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こんにちは、ちきです。

あっという間に月日が経ち、2020年も残り2週間ですね~。早い早い。

いよいよクリスマスも目前に迫っていますが、ドイツではコロナウイルスの影響で各地のクリスマスマーケットは中止、クリスマスの親族の集まりも人数制限が設けられるなど、例年のお祝いムードはあまりありません。

この状況では仕方ないですね…

 

さて、そうはいってもクリスマスはドイツで一番大切な行事です。

ということで今回は、日本とはちょっと違うドイツのクリスマスの祝い方についてご紹介します!

日本であまり知られていない面白い文化もあるので、ぜひ読んでみてネ。

 

ドイツでは2回プレゼントをもらえる!

なんと、ドイツではクリスマス当日以外にも子供たちがプレゼントをもらえる日があります。

それが12月6日の「聖ニコラウスの日」です。

2回もプレゼントがもらえるなんて、いいなぁ~!

この聖ニコラウスの日って一体どんな日なんだろう…?

説明しよう!!(キリッ) 

(え、なんか出てきた…誰…)

 

聖ニコラウスって誰?

聖ニコラウスとは4世紀頃に実在していた人物で、サンタクロースのモデルになったと言われています。聖ニコラウスはとても慈悲深い司祭で、貧しい人々を救ったという話が数多く残っています。

 

ある日、貧しいあまり身売りせざるを得なくなってしまった3姉妹がいることを知った聖ニコラウスは、真夜中にこっそりとその家の中に金貨を投げ入れました。それがちょうど暖炉にぶら下げていた靴下の中に入り、この金貨のおかげで3姉妹は身売りせずに暮らすことができたそうです。

この話が起源となり、彼の命日である12月6日が聖ニコラウスの日になりました。

 

聖ニコラウスの日には何をする?

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聖ニコラウスの日の前日、子供たちは靴をきれいに磨いて置いておくか、大きな靴下をぶら下げてておきます。すると、子供たちが寝ている間に聖ニコラウスがやってきて、朝起きると靴や靴下の中にプレゼントが入っているのです!

プレゼントの中身は、りんご、オレンジ、ナッツ、チョコレートなどのお菓子、小さなおもちゃなどが入っています。

 

ただし、プレゼントがもらえるのは1年間良い子にしていた子供だけ。聖ニコラウスはいつも司祭杖と黄金の本を持っていて、この本には子どもたちの日ごろの行いがすべて書いてあります。

良い子にはプレゼントが、そして悪い子にはお仕置きが待っているのです…

 

悪い子にはブラックサンタからのお仕置きが…

聖ニコラウスはクネヒト・ループレヒト(Knecht Ruprecht)という従者を連れており、「ブラックサンタ」とも呼ばれる彼は黒い服やぼろぼろな服を着て、長い棒や灰の入った大きな袋を持ってやってきます。

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クネヒト・ループレヒト(左)と聖ニコラウス(出典:Albärt, CC 表示-継承 3.0, リンクによる)

1年間いたずらばかりしていた悪い子には、このクネヒト・ループレヒトからお仕置きがあります。お仕置きの内容は、棒や灰の入った袋で叩く、石炭をプレゼントする、そのまま袋に入れて連れ去ってしまうなど、諸説あるようですが、子供たちにとっては恐ろしい存在です。

日本でいうところのなまはげ的な存在なのね。

こんなダークな一面もあるのさっ!(キリリッ)

 

クリスマス本番は12月24日!

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ドイツのクリスマスで最も大切な日は24日の夜。「聖なる夜」と呼ばれていて、家族で集まって食事をしたり、教会へ行ったりします。

そして子供たちお待ちかねのメインのプレゼントがもらえるのも24日の夜です。

クリスマスツリーのある部屋に、天使の姿をしたクリストキント(幼子キリスト)やヴァイナハツマン(いわゆるサンタクロース)がやってきます。彼らの鳴らす鈴の音が聞こえると子供たちはその部屋に入ることができ、ツリーの下に置かれたプレゼントを大喜びで開けるのです。

 

ドイツのクリスマスは26日まで!

日本では25日が終わると「はい、クリスマス終了!次は年越し!正月!」と一気に切り替わりますよね。そしてキリスト教の国ではないので、クリスマスは国の祝日ではありません。

 

一方ドイツでは、25日が「クリスマス第一日」、26日が「クリスマス第二日」という国の祝日になっていて、スーパーを含むほぼすべてのお店が休業になります。24日も午前中のみの営業の店がほとんど。

クリスマス期間は家族や親戚と家でゆっくり過ごします。

日本の正月って感じだね。

 

クリスマスまでのカウントダウン

ドイツではクリスマス当日までのカウントダウンも楽しんで、気分を盛り上げていきます。

クリスマスのカウントダウンに欠かせないアイテムを紹介するよっ!(キリッ) 

 

アドベントクランツ

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アドベントクランツはろうそくが4つ付いた飾りで、ドイツのクリスマスには欠かせないアイテムです。

キリスト教にはアドベント(待降節)という、イエス・キリストの降誕を待ち望む時節があります。クリスマスイブ前の4週間がこの期間にあたり、イブまでの毎日曜日に1つずつろうそくの火をともしていきます。

この時期が近づくとお花屋さんやマーケットにさまざまなアドベントクランツが並び、見ているだけでもワクワクします。

 

アドベントカレンダー

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12月1日から25日まで、毎日ひとつずづ窓を開けてカウントダウンを楽しむカレンダーです。クリスマスシーズンになると日本でも見かけることがあると思います。

最近はチョコレートなどのお菓子だけでなく、コスメブランドなどの高級アドベントカレンダーもありますよね。

ドイツではアドベントカレンダーを手作りする家庭も多く、11月になるといろんな手作りアドベントカレンダーキットが売られます。これがまた可愛くて、種類も豊富で、作る側も楽しそうだな~と毎度思います。さすが本場!

 

プレゼントは返品OK!?

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人からもらうプレゼントはもちろん嬉しいですが、時には「これは自分の好みじゃないな…」「サイズ合わないな…」ということも…

それでもありがたく受け取る人が多いと思いますが、ドイツでは「もらったプレゼントを返品・交換する」ということが普通にあるんだとか。

め、めちゃくちゃ合理的~~

こういうところ本当にドイツらしいな…

 

レシートはプレゼントと一緒に渡すか、相手から必要だと言われたらに渡すらしいです。

値段もわかっちゃうし、せっかく選んだ/選んでもらったものを返品ってお互いに残念な気持ちになりそうだけど、ドイツ人の考え方はまた違うんでしょうね…

まあ、クリスマスにプレゼントを贈り合うのはだいたい家族や親戚同士だということを考えればわからなくもないけど…

ということで、クリスマス後のお店は返品・交換で大忙しになるらしいです。ひぇ~

 

 

…と、ドイツのクリスマスはこんな感じです!

クリスマス文化は国によって少しずつ違って面白いですよね~

また賑わうクリスマスマーケットで食べ飲み歩きができる日がいつか戻ってくるといいなぁ…

皆さま、コロナには十分お気をつけて素敵なクリスマスをお過ごしくださいませ!

 

一足お先にメリークリスマァァァス!!

 

それではまた次回。

Bis dann ;)